The Velvet Undergroundのアルバム「The Velvet Underground and Nico」のレビュー

音楽好きなら見たことが無いなどと言ってはいけない有名なジャケット。

あのマルチ・アーティストとして有名なアンディ・ウォーホルのデザインのバナナジャケは、もはや有名を通り越して生活必需品なみの地位にまで達している。

初期盤のバナナの絵の付近に、”Peel Slowly and See”(ゆっくりはがしてみろ)と記載されており、バナナはステッカーになっていて、それをはがすとバナナの果肉が現れたそうだ。表現はそのままだが、ジャケットに仕掛けた内容としては、ウォーホルのユニークな面が伺える。

ジャケットばかりが有名な気がしないでもないが、ザ・ヴェルベット・アンダーグラウンドのデビューアルバム『The Velvet Underground and Nico』は、ようやくここ最近になって評価されている。米有名雑誌のオールタイム・グレイテスト・アルバムランキング500の中に、13位に位置付けられている。

アルバムに”and Nico”とあるのは、ハンガリー出身の女優、モデル、歌手として活動したニコという女性で、ウォーホル主宰の実験映画に参加しており、ウォーホルがプロデュースしたこのヴェルベット・アンダーグラウンドのデビューアルバムに参加させ、リードヴォーカルを3曲とった為だ。

結果的にバンド側からニコは受け入れられず、このデビュー作にのみ参加している。

このデビュー作は商業的な成功はなかったようだが、後の評価と多大な影響力を持ったものだとされている。

全曲オリジナルではないが、冒頭の「Sunday Morning(日曜の朝)」はタイトルに相応しいメロディを放つ。ヴォーカルのルー・リードの優しい歌声が僕らを目覚めさせる。

しかし、次のトラックで状況は変わる。

#2「I’m Waiting For The Man(僕は待ち人)」はドタドタと忙しなくならされるドラミングと低く退廃的なヴォーカルのアプローチが、ロックンロールの肉体を刺激する。

#3「Femme Fatle(宿命の女)」でニコのヴォーカルだ。ポップグループに居る女性ヴォーカルとはスタンスの違いが感じられる。

#4「Venus In Furs(毛皮のヴィーナス)」で再びルーのヴォーカルとなり、気だるさが漂う。

#7「Heroin」はスロー~ファストな展開、そして再びスローな展開というもの。徐々に駆け上る体内の血液が頭に昇って行くような、そしてまた体に戻っていく。タイトルの通りの感覚を表現しているように感じる。

#9「I’ll Be Your Mirror」もニコがヴォーカルとなり、#10「The Black Angel’s Death Song(黒い天使の死の歌)」は再びルーがヴォーカルとなる。”不快”なバックサウンドが耳障りで癖になりそうだ。

最終曲、#11「European Son」は、バンドが混沌としたジャムセッションを行っているような楽曲だ。狂ったように楽器を操っているのか、真面目にやっているのか、ギリギリのところで崩壊を免れているような危うさがある。一部から問題作とも言われている。

後にメインヴォーカルのルーはソロとして躍進していくことになるが、結果的にこのバンド、アルバムが後世に与えた影響は限りなく大きい。

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※ タイトルとは関係ないイメージの場合があります。

この記事の投稿者

F.TKJ
洋楽専門

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